君が心をくれたから
逢原雨は、ある悲しい過去から自分に自信が持てず、人に心を開けないままでいた。しかし、故郷・長崎に戻ったある日、かつてただ一人心を通わせた高校時代の先輩、朝野太陽と再会。だが、その直後に彼は交通事故に遭ってしまう。このままでは死んでしまうという危機に瀕し、絶望する雨の前に、あの世からの案内人と名乗る男女が現れ、「今から奇跡を起こして太陽君を助けてあげよう」と彼女に告げる。しかし、案内人から提示された条件は、雨の五感を奪っていくという彼女にとってあまりにも過酷なものだった。
逢原雨は、ある悲しい過去から自分に自信が持てず、人に心を開けないままでいた。しかし、故郷・長崎に戻ったある日、かつてただ一人心を通わせた高校時代の先輩、朝野太陽と再会。だが、その直後に彼は交通事故に遭ってしまう。このままでは死んでしまうという危機に瀕し、絶望する雨の前に、あの世からの案内人と名乗る男女が現れ、「今から奇跡を起こして太陽君を助けてあげよう」と彼女に告げる。しかし、案内人から提示された条件は、雨の五感を奪っていくという彼女にとってあまりにも過酷なものだった。
ドラマ「夢中さ、きみに。」やアニメ「女の園の星」の原作などで知られる和山やまの漫画を実写映画化。とある事情から歌がうまくなりたいヤクザと、彼の歌の指導をすることになってしまった中学生の交流を描く。『オーバー・フェンス』などの山下敦弘がメガホンを取り、『罪の声』などの野木亜紀子が脚本を担当。中学生に歌の指導を頼むヤクザを『ヤクザと家族 The Family』などの綾野剛、彼に歌を教える中学生をオーディションで抜てきされた齋藤潤が演じる。
合唱コンクールの強豪校・森丘中学校合唱部部長の岡聡実(齋藤潤)は、ある雨の日、ヤクザの成田狂児(綾野剛)から突然カラオケに誘われる。狂児は組主催のカラオケ大会で最下位になった者への罰ゲームを回避するため、何としても歌がうまくなりたいと言い、聡実に歌の指導を頼み込む。不本意ながらも狂児に歌のレッスンを行う聡実だったが、やがて二人の間に奇妙な友情が芽生えていく。
家庭教師だった小百合はある日突然、教え子の弘樹からキスをされ、その現場を彼の母親に目撃されて問題になってしまう。大学教授である母からも教師に向いてないと説教を受け、教職に就く夢を諦めてしまった。小百合は大学卒業後、母の経営する学習塾の事務員として就職し、母の用意した婚約者もあてがわれ、極度の箱入り娘生活を送っていた。そんなある日、街で偶然弘樹と再会し、体の火照るのを感じてしまうのだが…。 |
「異物 完全版」「転がるビー玉」の宇賀那健一監督による、家族を奪われた男の喪失の物語。理不尽な処遇や周囲の身勝手な好奇にさらされる不条理、そして大きな喪失感にさいなまれながらも生きる男の姿を描いた。
3年前、理不尽な事件で愛する家族を奪われた松村大地は、幼い娘を手にかけた犯人や、いたずらに家族を責めたて妻を追い詰めたマスコミや野次馬を憎み、そして何より妻子を守れなかった自分に対するどうしようもない自責の念にかられながら生きていた。しかしは時が過ぎることで事件はいとも簡単に忘れられ、風化していく。深い孤独を抱えた大地は、街をさまようが……。
主人公・松村大地役はこれが映画初主演の安部一希。共演に「岬の兄妹」「さがす」の松浦祐也、「シュシュシュの娘」の三溝浩二ほか。
田舎に暮らす偏屈な祖父と親の都合に振り回される都会暮らしの孫との交流を描いたヒューマンドラマ。社会の悪を正そうと動画配信を行っている祖父のもとに、家庭環境に悩む12歳の孫が彼女を連れてやってくる。監督を務めるのは『その神の名は嫉妬』などの芦原健介。主人公である祖父と孫を『凪の海』などの外波山文明と『サバカン SABAKAN』などの番家一路が演じ、中村怜愛、小原徳子などが共演する。
田舎で一人暮らしをしている71歳の桜井耕三(外波山文明)は、乱れた世の中を正すべく動画で自身の意見を発信することを生きがいとしていた。ある日、東京で暮らす12歳の孫・寛太(番家一路)が交際相手と一緒に突然訪ねてくる。困惑しながらも二人の話を聞いた耕三は、寛太が親の都合に振り回されていることを知る。
『ドライブ・マイ・カー』などの脚本を手掛けてきた大江崇允が監督を務めたミステリー。不眠症の主人公が、リアルとバーチャルの境界があいまいな世界で、ARアプリ界のカリスマ的存在となっている少女にのめり込んでいく。主演を『AWAKE』などの落合モトキ、『咲-Saki-』シリーズなどのあのが演じ、横田真悠などが共演する。
恋人と破局した間宮(落合モトキ)はマッチングアプリで女子高校生(あの)と出会う。しかし、間宮のアパートでその女子生徒が自殺し、死体が消えてしまう。間宮はミミと呼ばれるARアプリ「王様の耳はロバの耳」で、消えた生徒にうり二つの少女・明日香(あの)を見つける。ミミの世界で、明日香はカリスマ的存在だった。間宮は明日香を追ううち、現実と幻想の境界が分からなくなっていく。
お屋敷暮らしのお嬢様、オリカは好きな人なしでは生きていけない恋愛体質。誰もが認める美貌の持ち主で、最初はマジシャンの男を愛したが彼を失うとオリカも心を失った。やがてオリカは材木屋の男性と出会い、献身的に愛した。しかしその男とも離別し、次にオリカは医者に恋をした。オリカは自我を犠牲にして医者に尽くし、愛するあまり医者の受け答えをオウム返しするようになる。オリカはいつも誰かを愛し、愛なしではいられなかったが…。
脚本家を目指す女性と在日韓国人3世の男性、そして彼らを取り巻く人びとを描いたドラマ。
東京でミニシアター「白鯨坐」を営む祖父の正一と2人で暮らす浜田真紀は、脚本家を目指している。ある日、真紀はバイト先の居酒屋で映画配給会社に勤務する新井国秀と知り合い、恋仲になる。ある時、国秀は、正一にある作品を白鯨坐で上映したいと持ちかけてくる。それは在日韓国人を題材にしたドキュメンタリー映画だった。当初は上映を渋っていた正一だったが、国秀の熱い思いを汲んで上映を決断する。真紀と国秀の仲が深まる中、真紀は国秀から自身が在日韓国人3世であることを告げられる。その瞬間から2人の関係は少しずつ変わってしまう。
真紀役を「死刑にいたる病」の佐藤玲、国秀役を「きみの正義ぼくの正義」の飛葉大樹がそれぞれ演じる。監督は短編「触れてしまうほど遠い距離」などを手がけてきた新人・内田佑季。
『万引き家族』などの是枝裕和が監督を務め、脚本を『花束みたいな恋をした』などの坂元裕二、音楽を坂本龍一が担当したサスペンス。けんかをした子供たちの食い違う主張をきっかけに、社会やメディアを巻き込む騒動が起こる。『万引き家族』などの安藤サクラや『友罪』などの永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、田中裕子などが出演する。
息子を愛するシングルマザーや生徒思いの教師、元気な子供たちなどが暮らす、大きな湖のある郊外の町。どこにでもあるような子供同士のけんかが、互いの主張の食い違いから周囲を巻き込み、メディアで取り上げられる。そしてある嵐の朝、子供たちが突然姿を消してしまう。
『男はつらいよ』シリーズなどの山田洋次監督が、ドラマ化もされた永井愛の戯曲を映画化。『母べえ』『母と暮せば』に続く『母』3部作で、現代の東京下町を舞台に、母親と息子、彼らを取り巻く人々が織り成す人間模様を描く。『キネマの神様』などの朝原雄三が山田監督と共同で脚本を担当。母親を山田監督作『おとうと』などの吉永小百合、久々に会った母親の変化に戸惑う息子を『探偵はBARにいる』シリーズなどの大泉洋が演じる。
大企業の人事部長として気苦労が絶えず、家庭内でもさまざまな問題に頭を悩ませている神崎昭夫(大泉洋)は、不意に母・福江(吉永小百合)が暮らす東京の下町の実家を訪ねる。久々に会った母の様子は以前と違っており、地味だったはずの母は華やかないでたちで生き生きと活動し、さらに恋愛までしているようだった。実家にも自分の居場所がなく複雑な思いを抱く昭夫だったが、親切な下町の住民や母の意外な一面を知る中で、これまで見失っていたことに気付かされる。
失踪(しっそう)していた妻と夫のミステリアスな過去とヒロインの謎を、酒井法子主演で描くサスペンス。行方不明になって3か月後、家に戻ったものの夫からは別人だと言われる妻を中心に、彼女の正体や目的が明かされていくさまをつづる。共演の金山一彦や西岡徳馬、柄本明などベテランが脇を支え、『私の奴隷になりなさい』などの亀井亨が監督を担当。映画復帰第1作で見せる酒井の体当たりの熱演に注目。
警察に保護された加賀美結子(酒井法子)は帰宅するが、夫である昭彦(斎藤歩)は、3か月ぶりに会った妻に別人だと言い放つ。姿形や癖、体の傷もそのままであるにもかかわらず、昭彦は結子を信じられない。そしてメンタルクリニックの主治医・山井(西岡徳馬)と結子の関係にも疑念を抱いていた。そんな加賀美夫妻を假屋警部(柄本明)は疑い、さらにフリージャーナリストの青柳(金山一彦)は結子の秘密を発見したと言い......。
未亡人になり七回忌を終えた、那美(一乃あおい)は小さな漁村で小料理屋を営んでいる。那美の夫、健介は荒波の海の事故で亡くなった。同じ船に乗っていて助かった一郎は今もあの日の漁を後悔していた…。組合長のバツイチの武雄はお気に入りの那美をいつも口説いているが、一郎も秘かに那美に心を寄せていた。ある日、元漁師の一郎の弟がこの漁村に現れる・・・。
水木しげるに師事し、妖怪ものを中心に作品を手がけてきた漫画家・森野達弥によるコミック「怪奇タクシー」を実写映画化。タクシー乗務員の怪木焚朗が案内する、自動車をめぐるさまざまな怪奇現象を描いたホラーコメディ。原作にあるエピソード「顔のない免許証」「やせる車」に、映画オリジナルエピソードの「二口女」を加えた。
衝突事故を起こし救急搬送された川留ながしは記憶を失い、自分が誰かもわからない。入院先の病院で看護師長として働く高石勝枝と出会った川留は、記憶を取り戻そうとするが……(「顔のない免許証」)。若者に捕らえられた中年男性の小暮三郎を乗せた車が、猛スピードで走っていた。車が止まった隙をついて逃げ出そうとした小暮は、誰かに頭を殴られて気を失う。目を覚ますと、ある一家が暮らす山荘の中にいたが、その一家はどこか様子がおかしかった(「二口女」)。容姿端麗でパーフェクトな高井華子は、ある時、急に美しくなった安田恵里子を見て、ある行動に出る。美を追求する華子がたどる結末とは……(「やせる車」)。
案内役となる怪木焚朗の声をものまねタレントの山本高広が担当し、お笑いコンビ「アインシュタイン」の稲田直樹が幽霊役で出演。そのほか水野勝、濱津隆之、団長安田(安田大サーカス)、杉浦太陽、黒谷友香、熊田曜子ら個性的なキャストが集った。
街中にスプレー缶で絵や文字を描く「グラフィティ」を題材に、老人と女子高生の間で巻き起こる争いを描いた短編ハートフルコメディ。女子高生の柚子は、ある日の夜、悪友の誘いで商店街のシャッターにグラフィティを描く。翌朝、描かれた家の主人の権三は激怒し、柚子の描いたグラフィティの上にペンキで「ヘタクソ!」と書きなぐる。すると、今度はそれに柚子が怒り、グラフィティを上書きする。その日から、柚子と権三は夜ごとにグラフィティを描き合う争いを繰り広げる。そのなかで柚子は、次第にグラフィティそのもの楽しさに目覚めてゆく。京都国際映画祭2019のクリエイターズ・ファクトリーでグランプリと観客賞、第15回山形国際ムービーフェスティバル2019でグランプリ、第12回福岡インディペンデント映画祭2020でもグランプリを受賞するなど、各地の映画祭で高い評価を得た。
『口裂け女』や『タカダワタル的ゼロ』の白石晃士監督による衝撃のスプラッター作品。見知らぬ男に体をもてあそばれてしまう、若いカップルの悲惨な仕打ちの過程をつぶさに見せる。悲劇のヒロインを演じるのは元人気AV女優で、『東京残酷警察』などで女優としても活躍する長澤つぐみ。その相手を『お姉チャンバラ THE MOVIE』の川連廣明が演じている。あまりにも残酷な血みどろの殺りくシーンに身の毛もよだつ。
会社の同僚である和男(川連廣明)とアキ(長澤つぐみ)は、初めてのデートで喫茶店を出たところを何者かに拉致される。気が付くと二人はどこかの薄暗い部屋の中で口には猿ぐつわをされ、体は台に縛りつけられていた。そして彼らの目の前には、見知らぬ巨漢の男(大迫茂生)が立っており、次々と多種多様な拷問具らしきものが運び込まれ……。
一人の男性を巡る、元恋人と現在の恋人による三角関係を描くドラマ。突然恋人に振られた女性が、彼の新しい彼女に秘密の共犯関係を持ち掛けたことからストーリーが展開する。『アルプススタンドのはしの方』などの城定秀夫がメガホンを取り、『愛がなんだ』などの澤井香織が城定監督と共同で脚本を担う。『わたしは光をにぎっている』などの松本穂香と『わたしに××しなさい!』シリーズなどの玉城ティナが主演を務め、二人をつなぐ男性を『ブレイブ -群青戦記-』などの渡邊圭祐が演じる。
彼氏の湯川健太朗(渡邊圭祐)に突然振られた富田桃(松本穂香)は、彼のSNSで現在の彼女・真島莉子(玉城ティナ)の存在を知る。自分とは真逆の莉子に興味を抱いて調べるうちに、本人を突き止め、彼女のもとを訪ねた桃は、「リベンジポルノって知っていますか?」「彼が撮った二人の秘密の写真データを取り返したい」と切り出す。
順風満帆な日々を送る中、ある出来事をきっかけに絶望の淵に突き落とされた男の再生を描く人間ドラマ。謎めいた男との出会いを通じ、事件によって抱えたトラウマを乗り越えようともがく主人公を、『N.Y.マックスマン』などの稲葉友が演じる。原作・監督・脚本を『パーク アンド ラブホテル』などの熊坂出、劇中で稲葉が披露するラップの監修を、イベント「戦極 MC BATTLE」やラップバトル番組「フリースタイルダンジョン」への出演などで知られるハハノシキュウが務める。
32歳の小学校臨時教員・桐谷仁(稲葉友)は、川崎のとある小学校に臨時教師として赴任する。生徒からの評価も良く、仕事もプライベートも充実した日々を過ごす中、絶望的な事件に見舞われたことで心に深い傷を負ってしまう。それから3か月たったある夜、仁の前に謎の男が現れ、彼が抱えているトラウマをラップで表現するようけしかける。
『アルプススタンドのはしの方』などの城定秀夫が監督、『たまもの』などのいまおかしんじが脚本を務めたヒューマンドラマ。小さな街の映画館を舞台に、そこに集う人々が織り成す人間模様を描く。主人公を『風が強く吹いている』などの小出恵介が演じ、『友だちのパパが好き』などの吹越満、城定監督作『ビリーバーズ』などの宇野祥平のほか、藤原さくら、日高七海らが出演する。埼玉県川越市にあるミニシアター・川越スカラ座で撮影が行われた。
一文無しの近藤(小出恵介)は、かつて青春時代を過ごした街・銀平町に戻ってくる。そこで映画好きな路上生活者・佐藤(宇野祥平)、商店街にある映画館・銀平スカラ座の支配人・梶原(吹越満)と知り合ったことをきっかけに、銀平スカラ座でアルバイトとして働き始める。スタッフやベテラン映写技師、個性豊かな常連客たちとの出会いを通じて、近藤はかつての自分と向き合う。
グラビアアイドルの清瀬汐希と俳優やモデルとして活動する松井健太が、禁断の愛に落ちる男女を演じる恋愛ドラマ。夫と暮らす女性が仕事先で出会った若いアーティストの絵のモデルとなり、互いに思いを寄せるようになる。共演は元フィギュアスケート選手の高橋成美や、風祭ゆき、小松みゆき、阿部祐二、木村祐一など。監督を淵澤由樹が務める。
輸入コスメブランドの会社に勤務し、夫と穏やかな生活を送る亜美(清瀬汐希)。ある日、亜美は仕事先で現代アーティストの青年、潤(松井健太)と出会う。亜美は潤から頼まれて絵のモデルになり、互いに好意を寄せるが、潤にも婚約者がおり、何もないまま別れる。しかし数年後、二人は再会し、逢瀬を重ねるようになる。